中野ブロードウェイ地下一階の中華料理店大門は、ある意味スリリングです。メニューは多彩で、とてもビル内にあるカウンターのみのお店とは思えません。ラーメンはもちろん、ワンタンなどのバリエーションもありますし、定食も充実しています。野菜炒めからレバニラ、はてはメンチカツからカレーライスまで、おおむねのラインナップは取りそろえてあり、どれもお財布にも胃袋にも強い味方となるものばかりです。
では、何がスリルなのか?メニュー名が全て活字での情報であることです。
いわゆる、ブックレットタイプのメニューはありません。全て壁に貼られた文字情報による、選択となっています。従って、今回お願いをした唐揚げ定食(¥600)が出てきたとき、少々混乱したことは事実です。
正直に申し上げて、野菜の存在感がありすぎます。個数、ボリュームとも、他のお店の唐揚げとは遜色がないでしょう。ですが、野菜が多い分、どうしても少なめ?と錯覚してしまいます。その野菜は、千切りキャベツがちぎられたレタスに載せられているという、お葉物ダブルの組み合わせでした。やや太くスライスされたキュウリとトマト付きです。
唐揚げは、中華料理店の火力により、見事な揚げ上がりとなっていました。表現はやや歯ごたえを感じるほど、かりっとしたできばえになっています。お肉はモモか、弾力が強いお肉にほどよい脂身が混ざっていました。淡泊な鶏肉と、ちょっぴりジューシーな鳥の脂が、香ばしい衣と合わさって、素材の味を伝えてくれます。
スープはやや酸味が強いものでした。強いといっても少し存在感があるかな?という感じで、酸っぱいとは思いません。マヨネーズや唐揚げの脂分を洗い流してくれました。
他の大門のお料理は、どれも少し淡泊で素材それぞれの味を伝えてくれています。中華料理というと脂分が多く、味付けもやや濃く、パンチがある物を想像しますが、そういった方向性ではありません。食べ応えがあり、満足し、そして食べ終わってさっぱりとしている。メニューの組み合わせと、味付けの妙が、そんな不思議な中華料理の定食にしています。
★関連エントリー:中華大門のチャーハンセット(中野の中華)
★お店情報:中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイB1、03-3389-4565、11:00?19:00、不定休(休みはお店のホワイトボードに)
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