中野駅北口エリア、中野5丁目に、オープンした、麺尊RAGE中野腕刀。見かける限り、待っている人が絶えません。お昼時には行列も多く、他の中野のラーメン店同様、ランチには待ち時間を覚悟しなければならないお店です。
前回は、お店の名前を冠した、腕刀そばをいただきました。
ですので、もうひとつのメニュー、煮干しそばを味わいたく、再来訪となりました。
お店に入り、券売機で食券を買い求めます。せっかくなので、贅沢にチャーシュー煮干しそばにしました。ちなみに、お店のドアのハンドルの挙動が少々クセ強めです。勇気と確信を持って引きます。
カウンターでラーメンを待つ間、ポップに目が行きました。煮干しそばについての解説がありました。お店のこだわりや食材などを知ると、よりラーメンをおいしく感じるものです。こういう説明を読むの、好きです。
曰く「背黒煮干しをメインに数種類をブレンド(略)毎日気分によって炊き方を変えています。その日の仕上がりは、張り紙を見るかスタッフにお声がけください」とのこと。
ん?
そういえば、券売機の煮干しそばの所に、「煮干し強めです!!」といかにも付け足した感じで、わざわざポップが貼ってありました。腕刀そばには「辛いです」そして煮干しそばには「辛くないです」とボタンの所にポップが追加されており、さらに煮干しそばの所に、「煮干し強めです!!」です。
すなわち、この「煮干し強めです!!」は、煮干しそば一般についての説明ではなく、「本日の煮干しそばの説明」すなわち、今日の気分により変わったスープの炊き方についての説明と解釈しました。これは、楽しみになってきました。
ラーメンが出され、マスクを外して深呼吸すると、なるほど、煮干しの滋味を想像させるざらっとした香りがあります。中野駅南口の花山や、小松屋のラーメンから立ち上る、あの香りよりも強い「マシニボ」な感じがします。透明なスープと濃厚な香りにギャップがありますね。
いただくと、やはり一番最初に感じるのは煮干しの滋味です。その後、麺にお醤油の味と風味が載っかり口に広がります。腕刀そばと同じで、最初の味とインパクトが、麺をすすり終わるとさっと変わる、繊細で不思議なラーメンです。
具の2種類のネギが、またニクいです。ワケギの独特の風味と辛味、そして白いネギの風味と辛味。薬味が一緒だと、最初の煮干しスープの印象が変わります。煮干しの風味がすっと抑えられ、醤油の味が立ってきました。
そして、チャーシューも驚きでした。大ぶりのものが4枚。おそらくはロースとバラだと思うのですが、使っているお肉も違います。ロースはかなり歯ごたえがあり、お醤油だれの味が濃く、赤身のお肉の味が濃い。バラは柔らかく、豚肉の甘さが立っています。何より、浸されていてわかりにくいのですが、どちらのチャーシューもかなり分厚い。二郎系とまでは行きませんが、通常の2倍の厚さはあると思われます。
これらにより、お肉のうま味と脂の甘さも加わり、またラーメンの印象が変わるのです。
食べ終わる頃、ラーメンとチャーシュー、そしてネギが少なくなると、慣れていたはずの煮干しの風味がまた強くなります。キレがあり、ほぼ食べ終わりでも口に運びたくなるスープです。
ベースの煮干しとお醤油の風味に、具材により味の印象が変わるスープで、変化を楽しみながらいただきました。煮干し風味と聞くと、独特の風味が想像されますが、今日の一杯は煮干しの風味が強いながらもラーメンとしていただくとお醤油とのバランスがよくて、辛味がない分、腕刀そばより食べやすいと感じました。
煮干し強めでこの味であるなら、弱めだとさらに今までに無い、絶妙な味のバランスの「煮干し風味醤油ラーメン」となりそうです。とはいっても、ブレではなく、その時の気分による仕込みですから、麺尊RAGE中野腕刀の煮干しそばの味は一期一会。プレミアム感があります。
そして、最初に参照したお店のポップには、第3のメニューである、まぜそばが紹介されていました。麺尊RAGE中野腕刀の第3の味、楽しみです。
麺尊RAGE中野腕刀
ジャンル:ラーメン
住所:東京都中野区中野5-55-3
営業時間:11:30-14:30、18:00-22:00
定休日:無し
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