酸味を効かせた、正当派
東京メトロ丸ノ内線中野新橋駅を降りて数分のところにある、麺屋けんゆうへ行く機会が先日にありました。以前麺屋209だったところです。
店頭に置かれた看板からはラーメンとお店にかけるパッションがダダ漏れとなっています。この熱いメッセージは、そう、リニューアル後は家系となっていました。
初めての来店でしたので、オーソドックスなメニューをお願いしようと思いましたが、このところの暑さもあり、食券機でつけ麺を買い求めました。魚介豚骨つけ麺¥750です。
お願いをすると、好みを聞かれました。多くの家系と同様、麺の固さ、味の濃さ、脂の量を好みで調整してくれるのですね。つけ麺でしたので油断していまして、慌てて「普通・濃いめ・普通」でお願いをしました。そういえば、家系でつけ麺は珍しいですね。
しばらくすると多くの家系と同様、かけ声高らかにお料理が出てきました。まず目につくのが麺です。平べったく、縮れていて、透明感があります。これは意外でした。スープに絡みますし、小麦本来のものよりも強い弾力が食べ応え感を出してくれます。加水具合が強いのかもっちりとしていて、好みです。麺一本一本がするすると入ってくる家系の麺も良いですが、ごわっと塊感があるけんゆうの独特の麺も面白いですね。
スープは見事にメニュー名を表していました。パンチの効いている家系ですから、どの様なものかと思っていましたがとてもバランスがよかったです。豚骨のパンチと魚介系の風味が溶け合っていています。それらをまとめているのが酸味です。最近のニューウェーブ系つけ麺では、お酢などの酸っぱさは控えめになっていましたが、けんゆうのは違いました。柚子の様な柑橘の香りと爽やかな酸味がとりまとめていています。コクと風味と爽やかさが一度に味わえるのです。
具も豪華でした。油が柔らかい大きなチャーシュー、海苔、そしてネギがたっぷり。つけ汁の中には赤身の多いブロック状のチャーシューがゴロゴロと入っています。麺やスープと一緒に具も楽しめる、豪華なつけ麺です。
強い酸味を感じたのは久しぶりでした。まだつけ麺がメジャーになる前の、プロトタイプの風味が懐かしい一杯でした。
★お店情報:東京都中野区弥生町2-10-11、03-3370-0209、11:00-翌1:00、無休
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