スープで味わう、繊細な味噌の風味
JR中野駅南口のラーメン店、肉煮干し中華そば さいころに寄りました。北口に負けず劣らずおいしいお店が多い中野駅南口ですが、その中でも一番駅に遠いと思われるながら、ネームバリューとそれに負けない確かな味で人気となっているお店です。
有名な肉煮干し中華そばをいただくつもりだったのですが、食券自動販売機の前のポップで、新しいメニューが紹介されています。中華ソバ味噌（¥700）と辛つけ麺です。刹那的な究極の選択の後、味噌ラーメンを選択しました。
しばらく待って、ラーメンが出されました。味噌ラーメンといいますと、見るからにそして香りもお味噌が主張をしていることが多いのですが、見た目は、あまり味噌は感じませんね。
するするといただいてみると、すべすべの食感が喉を通っていきます。好みからはやや柔らかめと感じますが、これは麺の打ち方による個性でしょう。表面はすべすべ、噛むともっちりとした麺からは、さいころらしい、上品な煮干しの風味と香りがします。くどさやえぐみはありません。
スープを一口すすると、今度はお味噌の風味がしました。ダシをわずかに上回る、お味噌の味と香り。不思議です。麺をいただくとダシの利いたラーメンで、スープを飲むと味噌ラーメンなのです。なんというバランスなのでしょう。
いただいていて、楽しくなってしまいました。同じお丼からラーメン（とスープ）をいただいているにもかかわらず、一口一口で、味と香りが違うのです。一緒に味わうなら、レンゲ食いです。とにかく、麺が持ち上げるスープの味にお味噌が隠れているというのが面白かったですね。淡いながら深く確かな味のスープで、たくさんいただいてしまいました。
中野はラーメン激戦区で、もちろん味噌ラーメンの有名店があります。そんな中、まるでつけ麺双璧の栄楽と大勝軒よろしく、北には麺や勉。そして南にはさいころと南北でお気に入りの味噌ラーメンのお店が出来ました。
★お店情報：東京都中野区中野2-28-8、03-6304-8902、11:00-23:00、無休
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