ソフィストケイトされた二郎系ラーメン
西武新宿線野方駅に二郎系のラーメン屋さんがあることを知り、機会を見つけて行ってきました。駅を降りて南口へ行き、商店街をまっすぐ進みます。通りにぶつかったら右へ。まっすぐ進むこと駅から5分もかからないくらいでしょうか。ラーメンゴリラです。
表の幌にプリントされたお店のロゴがなかなかおしゃれです。そして店内のポップもシャレではなくポップ。量についてやトッピング、さらにはそれらを言うタイミングなどやさしく解説してくれています。
ランチタイムが既に終わっていたためか、店内は空いていました。食券の券売機で一番上左にある、お店がオススメしているであろうラーメン、ゴリラーメン並味玉付き(700円)を買って、カウンターに座りました。
しばらく待っていると店員さんから声をかけられます。トッピングなどの注文を聞いているのです。ラーメン二郎のように、味の濃さや脂など好みの味に変えることが出来るのですが、今回は初めてということもあり、全て普通をお願いしました。
「熱いのお気を付け下さい」と言葉をかけながらお丼が出てきました。そして「よろしければお使い下さい」と小さな壺も添えられました。それはニンニク。このお店は食べる人が自由にニンニクが入れられるようです。今回は遠慮をしました。
外見は、何といいますか、少し不思議です。ラーメン二郎系のボリュームがあるのですが、キレイです。脂や辛めのトッピングをしていないからでしょうか。卵やチャーシュー、もやしやキャベツといった素材の色がビビッドに出ており、パステルカラー的な印象すらあります。それらの配置は細かく計算されているようで、豪快にドンと載せられた風はありません。キレイな二郎系…。今までにないベクトルです。
早速麺をお丼の中からつまみ出していただいてみました。中太で平たく、縮れているのがとても好み。もっちりとした食感とごわごわとしたのど越しの、主張をする麺です。少なめにほおばって、もぐもぐと食べたいかみごたえがある麺でおいしいですね。
スープは意外な印象でした。確かに豚骨正油の濃い味なのですが、口元を過ぎるとすっと余韻が消えていきます。パンチはあるのですが長続きしないのです。コクを感じるのにあっさりという風で「むせる」二郎系とは違っています。豚骨よりもお醤油味の方がやや立っているせいかもしれません。その分、塩の辛さも感じます。
トッピングは食感が立っていました。野菜は見た目の通りくたっと煮込まれておらず、しゃっきりとしています。麺と一緒に食べると食感の違いが楽しめ、スープと一緒に口に含むと辛さが和らぎます。チャーシューは2枚載せられていますが、部位は違うのでしょうね。シャクッとした固めの赤身と、ほろっとしたバラのような脂が入ったところです。これも赤身ですとスープの辛さが立ってきますし、脂身が多いと麺の甘さが立ってくる。箸が進みます。そしてとろっとした黄身の具合がちょうどよい味玉が口直しになりました。
見た目がキレイで、食べやすいラーメン二郎系。接客もいわゆるラーメン店のそれではなく、飲食店のソフトな感じで敷居が低い。野方周辺の皆さんがうらやましいお店です。
★お店情報:東京都中野区野方5-18-13、11:30-14:30、18:00-22:00、定休・木
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